日韓関係に必要なのは断交ではなく制御

 最近の韓国の新しいカードは慰安婦ではなく徴用工らしく、それについての裁判がどうとかで騒いでいるが、相変わらずどういう形を最終的な理想形にしてるのかが全く見えてこない。日韓が友好関係を維持し日本から利益を得たいのならば取るべき行動には思えないし、日本から距離を取るという選択肢を選んでいるにもかかわらず、必ずしも中国や北朝鮮ともそこまで良好な関係が築けていないように見えるのだ。何しろ核兵器で脅されている状態でどうやって対等な関係が築けるのかすらよくわからないのだから。

 韓国が政治的に無能であることは、今に始まったことではないと思うが、では日本はどうするべきなのかという問題が有る。個人的には断交だと連呼する一部の変な右翼は放置して上手く韓国を制御する必要が少なくとも有ると思う。大筋で友好関係を作るのか、断交するのか、どういう状態を日本が最終的に目指すのかにしても、ある程度韓国を制御出来ないと始まらない。今の韓国は明らかに騒ぎ過ぎで日本にとって悪影響が強い。最悪でも悪影響を強くしない必要が有るし、そのためには韓国を上手く制御する必要がある。第三者の視点絡みた時、韓国が政治的に能力が高くはないのだとしたら、それを制御できない日本もあまり能力が高くは見えないのだから。



必要な知識

断交と日本の保守派意外と遠い*1

韓国が反日以外が選べない理由*2

*1: 右派のようなコメントに日韓の断交を強く主張したようなコメがニュースなどにつく事があるけど、あれは本質的には日本の保守が書いているコメントとは正直とても思えない。何故かと言うと伝統的に日本の保守派は韓国よりだったからだ。まず歴史的な経緯として朝鮮半島の正式な国を選ぶ必要があり、北朝鮮と韓国という対立軸だった。どちらが望ましいかというと保守にとっては共産主義の北に比べると韓国の方がまだマシだったのだ。それが長い間続いた形。

*2: それが変わるのはネトウヨと言われる普通の右翼ではない謎のロジックを展開する右翼が出てきてからの話。その人達は北朝鮮からは目をそらしており、なぜか韓国批判が強かった。たしかに韓国は長い間に日韓分離のプロパガンダに苦しんでおり、非常に問題を含んだ国ではあった。日韓の分離というのは今ではなぜか陰謀論のような体でごまかされているが、歴史的には結構明確な部分で。戦後日本と朝鮮半島を分離した連合国は、日本の文化の影響力で再びこの地域がくっついてしまうのを恐れていたし、韓国政府も反日を使うことで米国も中国も糾弾せずに自国の政府の正当性を主張出来たという時代背景があった。逆に北朝鮮は米国批判を出来るので、反日だけを主張する意味合いが薄い。そのへんの矛盾がこれは今も法律的には韓国国内に残っていた日本語の歌がTVで流せないとか、つい最近までは日本語のTV自体が流せないとかそういう細かい規制に残っている。まあ元々は軍事政権なのだから中国のような情報統制をしていたと考えればわかりやすい。