もう単純に翻訳作業だけしたらいいんじゃないのか

クルーグマン氏:アベノミクス「結果的に完全に正しい」

毎日新聞 2013年01月14日 18時21分(最終更新 01月14日 22時56分)

 【ロンドン坂井隆之】大胆な金融緩和や財政出動で景気底上げを図る安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」が、ノーベル経済学賞受賞者からも評価されている。著名な経済学者のお墨付きを得たことで、首相は一段と自信を深めそうだが、アベノミクスへの期待感が支えになっている円安や株高の持続性には疑問の声もある。

 08年のノーベル経済学賞受賞者で、コラムニストとしても知られる米プリンストン大のクルーグマン教授は11日付ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)のブログで、安倍首相が目指す経済政策について「深く考えてやっているわけではないだろうが、結果的に完全に正しい」と“評価”した。

 同氏はかねて、不況脱却のためには大胆な財政・金融政策が必要だと主張。安倍政権が打ち出した20兆円規模の緊急経済対策や、日銀に対する強硬な金融緩和の要求に対し、「(財政破綻のリスクなどを強調する)堅物過ぎる理論にとらわれて他のどの先進国もできなかったこと」と指摘する。

 ただ、クルーグマン氏の分析には、皮肉も交じる。アベノミクスの効果について「国債金利は上がらず、円は下がっており、日本に非常によい結果をもたらしている」と述べる一方、「安倍(首相)はナショナリストで経済政策への関心は乏しく、それ故に正統派の理論を無視しているのだろう」と推測。金融市場はひとまず好感しているものの、財政持続可能性などに深い洞察を欠いたままの政策運営には、懸念をにじませる。

http://mainichi.jp/select/news/20130115k0000m020016000c.html

記事の中で

"クルーグマン教授は11日付ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)のブログ。"

で書かれたとされてる内容だが、その元の記事がおそらくこちら http://krugman.blogs.nytimes.com/2013/01/11/is-japan-the-country-of-the-future-again/ そしてそれを原文を提示しながら訳しているのが、http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2013/01/post-d30c.html こちら。見てみると随分印象が違う。というか毎日新聞の記事の要約とは別物だ。伝言ゲームしたら違う答えになっていたような。
翻訳記事を出してる「極東ブログ」という所は昔からあるので知ってる人は、結構偏った話もすると思っていると思う。そして偶に事実誤認してると思われる事もあるかもしれない。そして私も偏ってる時もある所だと思うときがある。ただし、少なくともこの記事で見た場合はどちらの内容がクルーグマンニューヨークタイムズで書いた記事を正確に伝えているかといえば間違いなく極東ブログだと思う。新聞側は新聞がなくなったら取材能力がないとか無料のネットの情報の間違いが〜みたいな話をしてきてる。確かにご高説もっともだし、ネットの媒体は良く間違える。しかし、新聞がそれより素晴らしい取材能力があるか?といえば、精一杯新聞の肩を持ってもそうと断言するのは難しい。今回の場合本当に毎日新聞で何か言いたいのなら、直接クルーグマンに取材すれば自慢の取材能力が生きるのではないかとは思うが、実際の記事はそれこそコピペのような記事なのだ。しかも何か少し意味が違ってるのでコピペより質が悪い。
よくネットの無料ニュースはコピペだから取材能力がない的な話がでて、そこで何とか新聞を生かしてくれって言う流れがある。個人的にはその取材能力の理論が成り立つのかどうかはこれからの問題で、今までは成立してないのではじめから破綻してる理論だと思う。

■追記:後で出た同じ記者による毎日の記事

アベノミクス:海外から批判…通貨安競争を助長− 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20130119k0000m020079000c.html

 何か単にこの人が反安部なだけなんじゃという気もしてきたが、ちゃんと意識してないと朝日のように信用を失ってしまうんじゃないかと思う。まあ、毎日も以前の英語版の長期間続いてた大失態以降まともな人は誰もメディアとしては信用はしてないと思うけど。