最近見ていたレトロフューチャー

 前からニコニコで東方というのをよく見かけて気になってたけど、イマイチ魅力が分からなかった。最近、東方の”明星ロケット”という音楽を見つけて聴いていたら分かったけど、これは一種のレトロフューチャーなのかなぁと。思った。とか、そんな話。

 レトロフューチャーっていうかスチームパンクみたいなのが主流だけど、ラピュタみたいな飛行船が発達した世界とか、ファンタジーの魔法だって実はレトロフューチャーの一種なんじゃないのかと思ってみている。何ともいえない魅力があるのは確か。なんというか、全く成立し得ない世界じゃなくて、ひょっとしたらありえるかもしれない理屈ってのは何かの魅力がある。ただし、現在進行形の疑似科学だと一気に魅力が半減してしまう。だから、やっぱり失われていて、しかも現在ではその未来はありえないんだけど、という技術のほうが何故かロマンを感じる。恐竜とかもそうだけど、もうありえない世界のほうが何故か魅力的。レトロフューチャーは底に歴史ロマンじゃなくてパラレルワールド的な感覚が加わるちょっと違った魅力があると思う。ひょっとしたらありえるSF未来じゃなくて、もうありえないSF未来みたいな。

 で、明星ロケットとかゲーム弾幕に見えたレトロフューチャーバルキリー計画とか、マーキュリー計画くらいの頃の米ソ冷戦時代の雰囲気を感じた。マクロスもこういうレトロフューチャーの一つだと思うけど。歌詞から感じるイメージは兎に角高く、速く「ライトスタッフ」的世界観というか。”最後の有人飛行機”のイメージ。XB-70とかSR-71とかMIG-25とかそういう頃の感じ。超高空を超高速で侵入して爆撃するという、B29の頃から続く手法を更に推し進めたような時代の戦略思想で、これが冷戦時代になると原爆を搭載して高高度で高速侵入すると考えになり、欧米的世界観でいうアルマゲドン、終末の船、この世を終らせる戦いの船という世界観ともマッチして一種独特の美意識を持たせる。

こういうのとか
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1025414
大量の弾幕のイメージならこっちか
http://www.nicovideo.jp/watch/sm770636

まあ、明星ロケットで詩をつけた人がこういうのが好きなだけとか、偶然の産物だったのかもしれないが。最後はそんないい加減な話だったのかよとかそんな話。