実測じゃないってのは正しさを証明するのが凄い難しい

 経済学が第一象限のグラフしかないのが不思議って言う話を書いたら、自明なのではないかとうコメントがはてブについてた。確かに、あれがただの観測データだったら別に文句はない。単にそういう事実だったと言う事になる。しかし、経済学の場合、基本的に実測値じゃなくて理論値が多いんだよね。しかも、いつも自然数の非常に簡易な1次関数の様な線しか出てこないのも疑問なんだ。そして、その説明がされているのを見た事がない。殆どの世の中の現象は凄く単純化してもあんまりそんな単純な形にならない。それの再現性ってどうなのとか。そんな疑問。何でその形にしたのっていう疑問。あのグラフで行けば、なんで金利がマイナスの時の線がないのかとか、本当に通貨需要はあんな線で、常に一定の線を描くのかとか疑問は尽きない。しかも、線の描き方によっては通貨拡張してもいい事になってしまう。
 理系的っていうか、科学的な方法論って再現性の問題があるから、試してみて観測して再現されるかどうかを何度も実験して初めて法則性を見出したり証明したりするわけで。そうして形が決まる。法則性や何かが見出される理由とか証明みたいなのがある。そういう意味で、経済学ってどんな初歩的と思われてる内容でも実際は初歩じゃなくて、随分理解するのが難しい。何しろ殆どの前提条件や式やグラフが全然自明になんて見えないという問題がある。ああいうのがすんなり理解できる人は余程カンが鋭いか単純なのかのどちらかだと思う。