楽しい視聴時間3

 日韓戦は遠藤とカジが相手に効果的に動けない時に代わりのメンバーまたは組み合わせが必要である事を痛感させるような試合だった。狙う対象のない状態でのカジのセンタリングは余り機能しないので微妙だった。そもそも精度が低いボールが目立つ。駒野の切り崩しは、効果的に機能していたが、相当走らないと駄目なので、疲れで機能しなくなる問題がある。羽生も中央付近のドリブルで頑張ったが、この2パターン以外は殆どチャンスがないような雰囲気。最後のもう一歩が足りない。中沢は相変わらず非常に良い動きをした。安部の守備がやや気になるときがある。
 敵のサイドに左サイドから攻める時は、駒野のドリブル、高原、中村あたりとの連携も機能したが、右サイドで羽生とカジというパターンでカジの上がりがないので、責めきれず、可能性のある攻撃は果的に左か、中央で裏に抜けるプレーに限られてしまう。根本的な問題として、攻撃陣のヘディングが微妙な日本としては、FK以外では固まった団子への高いセンタリング以外での攻撃が必然的に、求められる。中沢や、闘莉王のようなFWがいれば別だけど。
 フィニッシュ以前の問題としては、やはり、中盤から前にボールを運ぶ段階でボールが止まってしまい、FWまでボールが供給されないシーンが非常に目立った。ここまでボールが上がらないと、遠藤と中村の組み合わせが良くないのではないかと言う気もする。ハーフラインから先に運べずに仕方なくボールを回すのと、ブラジルなどが引いた敵を相手に、ペナルティエリアを遠巻きに隙を探してパスを回すのとは随分意味が違う。

追記
 思い出したけど、右サイドでは、サイドを突破した後のセンタリングも色々疑問に思う面があった。もし右サイドを態々突破した後に、ゴール手前の最も密集した先頭グループにセンタリングするだけしか選択肢がないなら、突破する意味がない。アーリークロスでいい。そもそも、何故突破するか。突破すると、味方にオフサイドの恐れがなくなる。つまり、敵はゴール前までラインを下げて先頭FW集団をマークする必要がある。必然的に、先頭FW集団の後ろに空間が出来るか、それとも、敵ディフェンスの密度を薄くして満遍なくマークするかどちらかになる。その場合、先頭FWのマークが外れやすくなるのでチャンスが生まれ。もし、先頭FW集団の後ろにスペースが出来れば、そこに2列目が走りこめるという意味があるはずだ。之は多分基本的なことなので別に態々書く必要はないんだけど、切り崩した後に先頭FWの団子の中心ばかりにボールをあげては意味がないと思ってみたりした。
 そもそも、ヘディングが強いFWがいない状態で、更に敵が完全に引いた状態であるにもかかわらず、カジが突破しないでクロスを挙げる意味が自分には高度すぎるのか分からない面がある。あれをするくらいなら適当なミドルシュートの方が敵の裏のスペースを作り可能性がある、価値があるような気がする。

まあ、一ついえることは、最近は少し代表戦も詰まらない感じで特に見る気もしなかったが、視聴率からしてもオシムのサッカーは見ている人にイライラさせたりヤキモキさせたり、商業的にな人気を取りやすいサッカーだということは間違いないようだ。これならサッカー協会も文句は言えまい。